塩で雪がとけるの?
雪が降った後、気温が上がると表面の雪がとけます。そのあと、気温が氷点(0℃)以下になると、とけた水が雪の表面で再凍結して、滑りやすい路面となります。この現象は0℃から−4℃の気温で起こりますが、凍結を防止する(又はとかす)のに主に塩化ナトリウム・塩化カルシウム・塩化マグネシウムなどの塩類が使用されています。
なぜかというと、塩の水溶液は約−20℃まで凍らず、氷をとかす性質があるからです。融氷雪用として使用されるものとして、塩以外に砂や尿素、酢酸カルシウム等ありますが、価格が安く供給量が安定していること、また除雪作業後の道路の乾きが早く管理しやすいことから一般的に塩が広く使用されています。
漬物について
栄養抜群の漬物を食べよう
「肥満防止やがん予防になる!!」
- 漬物の原料野菜には食物繊維が豊富に含まれており、食物繊維はインシュリンの分泌を促し、糖尿病、大腸がん、胆石症を防ぐ。
- 米ぬかにはビタミンBが多く含まれ、野菜をその中に漬け込むとぬかのビタミンBが野菜に浸透して、含有量は生のときの2〜3倍に増える。
- 酢漬けに含まれるクエン酸やりんご酸は体内のエネルギー代謝をスムーズにして、疲労回復を早め、余分な脂肪の燃焼を助け、肥満を防止する。
- 漬物はアルカリ食品、肉や魚などで酸性化する血液を中和して、コレステロールの上昇を抑える。
漬物は生活習慣病予防に最適な食品です。
失敗しない漬け方のコツ
- 材料は新鮮で品質の良いものを選ぶ。
- 材料によく塩を付着させる。
- 失敗例で一番多いのは、塩が材料に付着しないで下の方に溜まってしまうこと。
- この失敗をしないためには「サラサラ」した塩には10〜15%の水を加えて材料への付着を良くする。
- 最初から付着しやすい「つけもの塩」「平釜塩」「フレーク塩」で漬ける。
- 漬け液の上がりを良くするため塩水の指し水をする。
1日に必要なナトリウム量は?
2020年に「日本人の栄養所要量」が発表されました。
ナトリウムの食事摂取基準 (mg/日、( )は食塩相当量 [g/日])
性別 |
男性 |
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女性 |
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年齢 |
推定平均必要量 |
目安量 |
目標量 |
推定平均必要量 |
目安量 |
目標量 |
0〜5(月) |
− |
100(0.3) |
− |
− |
100(0.3) |
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6〜11(月) |
− |
600(1.5) |
− |
− |
600(1.5) |
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1〜2(歳) |
− |
− |
(3.0未満) |
− |
− |
(3.0未満) |
3〜5(歳) |
− |
− |
(3.5未満) |
− |
− |
(3.5未満) |
6〜7(歳) |
− |
− |
(4.5未満) |
− |
− |
(4.5未満) |
8〜9(歳) |
− |
− |
(5.0未満) |
− |
− |
(5.0未満) |
10〜11(歳) |
− |
− |
(6.0未満) |
− |
− |
(6.0未満) |
12〜14(歳) |
− |
− |
(7.0未満) |
− |
− |
(6.5未満) |
15〜17(歳) |
− |
− |
(7.5未満) |
− |
− |
(6.5未満) |
18〜29(歳) |
600(1.5) |
− |
(7.5未満) |
600(1.5) |
− |
(6.5未満) |
30〜49(歳)) |
600(1.5) |
− |
(7.5未満) |
600(1.5) |
− |
(6.5未満) |
50〜64(歳) |
600(1.5) |
− |
(7.5未満) |
600(1.5) |
− |
(6.5未満) |
65〜74(歳) |
600(1.5) |
|
(7.5未満) |
600(1.5) |
|
(6.5未満) |
75以上(歳) |
600(1.5) |
− |
(7.5未満) |
600(1.5) |
− |
(6.5未満) |
妊婦 |
− |
− |
− |
600(1.5) |
− |
(6.5未満) |
授乳婦 |
− |
− |
− |
600(1.5) |
− |
(6.5未満) |
|
高血圧及び慢性腎臓病(CCKD)の重症化予防のため食塩相当量の量は、
男女とも6.0g/日未満となっている。
詳しくは、厚生労働省・日本人の食事接種基準よりご確認ください。
あら簡単 家庭で温泉気分
- 家庭で入浴するとき一握りの塩を浴槽に溶かしてやると温泉になります。
- 温泉の種類は塩化物泉(旧:食塩泉)・「熱の湯」・「あった温まりの湯」と言われています。
- 温泉の効能は保温効果、殺菌力、鎮静効果に優れ、神経痛・リュウマチ・冷え性・皮膚病・ヤケド・切り傷・女性性器疾患・月経障害・不妊症などに幅広く効きます。
- 注意しなければならないのは、入浴後の浴槽を水でよく洗浄しておくということです。
塩が白いのはなぜ?
塩の結晶は無色透明ですが、私たちの目には白く見えます。これは光が乱反射しているからで、精製しているからではありません。ちなみに、白くない塩は塩以外のものが入っているものです。
塩つくりの神様
宮城県塩竃市の鹽竃(しおがま)神社は、別宮に「鹽土(しおつち)老翁(おじ)のかみ神」をお祀りしています。
「鹽土老翁神」は製塩法を教えられた神様であると伝えられており、全国の塩生産地において崇敬されています。また、出産に深く関わるとされた潮の干満に詳しい神様ともされるため、安産の神様としても広く信仰されてきました。
鹽竃神社の境外末社である御釜神社には、塩竃の地名の由来ともなった、鹽土老翁神が塩つくりを伝えられたと言われる4個の神釜が今も海水をたたえています。
この御釜神社では、海中から海藻(ホンダワラ)を刈り取る藻刈神事、神釜の水を汲み替える水替神事、海水を煮詰めて塩をつくる藻塩焼神事が一連の特殊神事として伝わっており、これらは「藻塩焼神事」として宮城県の無形民俗文化財に指定されています。
毎 年 |
7月4日 |
藻刈神事 |
|
7月5日 |
水替神事 |
|
7月6日 |
藻塩焼神事 |
鹽竃神社へは、こちらからどうぞ http://www.shiogamajinja.jp/
塩と食中毒
塩は昔から食べ物を腐らせないように保存するために使われてきました。塩の防腐作用は塩の浸透圧によるものです。浸透圧により微生物中の水分が細胞外に引き出されて、微生物(細菌、カビ、酵母菌など)が死滅します。
ところが微生物の中には、塩分濃度が高くても好んで繁殖する微生物がいます。好塩菌といって例えば腸炎ビブリオ菌、ブドウ球菌、病原性大腸菌、ボツリヌス菌などです。最近の加工食品は低塩化が進んでおり、昔に比べ塩分濃度が半分〜1/3と大分少なくなっているので、塩による食品の保存効果は少なくなっています。衛生的な環境で食品を製造することと、低温保存が重要です。
家庭で加工食品からの食中毒にならないためには、まず大量に買うよりも、消費する分だけ買い、冷蔵庫に入れて保管することが大切です。
塩は固まります
塩は空気中の湿度75%を境に、それよりも湿度が高いときに水分を吸い、湿度が75%より下がると水分を放出します。塩が固まるのは湿度が低いときに水分を出して(乾燥して)固まるのです。
塩が固まらないようにするには、濡れたり、湿気がないところに保管することが第一です。そして、温度変化の激しいところには置かないことも大切です。これは、温度の変化と一緒に湿度も変化するためです。
固まりにくい塩は、焼き塩、にがりを添加した塩、大粒の塩、固結防止剤の入った塩があります。
天日塩てなぁに
海水を塩田に流し込み、1年以上をかけて太陽熱と風によって水分を蒸発させて結晶した塩を天日塩といいます。わが国が原料塩として輸入しているほとんどが、メキシコ・オーストラリアの天日塩です。天日塩のことを岩塩と言うのをよく耳にしますが、本来、天日塩と岩塩は違うものです。
岩塩てなぁに
5億年〜200万年前、海の一部が大陸の移動や地殻変動で陸地に閉じ込められ海水の湖となり、水分が蒸発して塩分が結晶したのが岩塩です。
岩塩は世界中に広く分布していますが、日本にはありません。主な産地は、ロシア・ウクライナ・ポーランド・ドイツ・オーストリア・イギリス・オランダ・フランス・スペイン・カナダ・アメリカ・チリ・中国などです。